ZOOM MS-60B+ マルチストンプ

機材レビュー
お気軽にフォローください

ベース用マルチエフェクターの決定版として、ベーシストから圧倒的支持を獲得したZOOMのMS-60B。2013年に発売された後継機として2024年登場したモデルが今回ご紹介するMS-60B+です。11年ぶりのフルモデル・チェンジとなるMS-60B+は機能や音色・音質のクオリティが大幅に刷新されています。

ZOOM MS-60B+をサウンドハウスで見る

ZOOM MS-60B+をサウンドハウスで見る

スポンサーリンク

97種類のアンプ・エフェクトモデルを搭載

MS-60B+の搭載するアンプ・エフェクトモデルの総数は先代モデルの58種類から全97種類に大幅にスケールアップし、自由な接続順で最大6台のエフェクトを同時使用可能になりました。(先代モデルは4台まで)

具体的にどのようなアンプ・エフェクトモデルが搭載されているか見てみましょう。

11種類のベース用プリアンプ

世界で最もポピュラーな8種類の定番プリアンプと(SansAmp BASS DRIVER DI、MXR Bass D.I.+、Darkglass Electronics Microtubes B7K のモデリングなど)、3種類のZOOMオリジナルプリアンプを搭載。

パンチのある歪み、色気のある艶やかな倍音、滑らかなローエンドなど、ベースサウンドの核となる音色をデザインすることができます。

11種類のアンプ/キャビネットモデル

演奏の強弱に応じて3つのIRが動的にブレンドされるZOOM独自のマルチレイヤーIRを採用した11種類のベースアンプ+キャビネットモデルを搭載。

人気のモデリングサウンドでは以下が搭載されています。

  • Markbass MINIMARK 802
  • Fender Bassman 100
  • Ampeg SVT
  • Aguilar DB 750
  • SWR SM-400
  • EBS HD360

忠実に再現された迫真のアンプサウンドを、曲調に応じて贅沢に使い分けることが可能です。

マルチレイヤーIRとは?

従来の一般的なIRは、スピーカー・キャビネットの特性を捉えるために、単一のインパルス応答が使用されています。ZOOMの革新的な「マルチレイヤーIR」テクノロジーでは、LOUD / MEDIUM / SOFTの異なる音量で取り込まれた3 つのインパルス応答を採用。3つのIRはベースの音量やピッキングの強弱に応じて動的にブレンドされ、現実のキャビネット同様の反応で、これまでとは別次元の忠実かつ有機的な響きを生み出します。

75種類のエフェクター機能

  • コンプレッサーなどのダイナミクス系10種類
  • EQやオートワウなどのフィルター系14種類
  • ディストーションやファズなどのドライブ系13種類
  • コーラスやフェイザーなどのモジュレーション系11種類
  • オクターヴを含むピッチ・シフト系6種類
  • シンセ系3種類
  • ディレイ系7種類
  • リバーブ系6種類
  • ルーパーやフレットレス・シミュレーターなどのSFX系5種類

合計75種類を搭載しているので、満足な音作りが可能となっています。

85種類のプリセット・100個のパッチ・メモリー

あらかじめ用意された85種類のプリセットには実用的なベースサウンドが多数収録されています。 単体のエフェクト、複数のエフェクトを利用した複合エフェクト、各年代の楽曲を演奏するのに適したエフェクト・セッティングが搭載されており、初心者でも直ぐに使用可能です。

使用するエフェクター、アンプモデルの種類や接続順、各パラメーターの数値など、すべての設定データは1~100番のパッチメモリーに保存できます。

オリジナルのプリセットも構築可能

85種類のプリセットには実用的なベースサウンドが多数収録されていますが、好みのエフェクター、プリアンプ、アンプモデルを最大6台まで組み合わせてオリジナルのプリセットとして保存、使用することが可能です。

直感的なコントロール

MS-60B+はエフェクトの種類に応じて色が変わります。

赤はドライブ、青はディレイ、オレンジはフィルターなど液晶画面のバックライトはエフェクトの種類に応じて色が変わります。ステージ上でも現在選択されているエフェクトの種類が容易に識別できます。

足元でエフェクト選択

立ったままパッチメモリーやエフェクト選択が足元の操作で行えるカーソル型フットスイッチを採用。演奏中にステージでしゃがみ込む必要はありません。

ツマミで調整

音色調整が直感的に行える4つのエンコーダーノブを搭載。一般的なストンプボックスと同じ感覚で音作りが行えます。

バイパス音から違う高音質なアナログ回路

フラットな位相特性のアナログ入出力回路の採用により、鋭いアタックと明瞭なローエンドを実現。楽器本来のトーンを損なわないクリアなベースサウンドを鳴り響かせることができます。

PA卓とアンプにスプリット出力

出力端子はLRで2つのチャンネルが搭載されています。

これによりステレオ効果のあるエフェクトをステレオ出力したり、R OUTの出力信号をパッチメモリー内の任意の箇所から分岐して取り出すことが可能です。(R OUT POSITION機能)

例えばライブ会場のPAミキサーには内蔵アンプモデルを使った音(L OUT)を送り、ステージ上のベースアンプにはアンプモデル通過前の音(R OUT)を送るといったスプリット出力をパッチメモリーごとに設定できます。

チューナー機能

クロマチックチューナー機能も搭載しています。

フットスイッチを長押しすると起動し、チューニングが合うとバックライトの色が変化するなど視認性にも長けている。ローB・ハイCといった多弦ベースやダウンチューニングにも対応しています。

チューニング中はMUTEモードになるのでライブ中でも安心して調弦できます。

USB MIDIでパッチチェンジ

本機の世代からType-CのUSB端子に変更。USB MIDI経由のリモートコントロールに対応し、USB接続された外部MIDI機器からパッチメモリを切り替えることができます。

MU-C(ムーク)

MIDI機器はLimetone社から販売されているMU-C(ムーク)がお勧めです。パッチメモリーをスイッチャーからリモート切り替え可能です。

Limetone Audio / MU-C サウンドハウスで見る

Handy Guitar Lab

iOS用専用アプリ『Handy Guitar Lab for MS-60B+』を利用すれば、USB接続されたMac・iPad・iPhone・からエフェクトの追加、プリセットパッチの入手、パッチメモリーの編集がさらに容易になります。

電源

別売りのACアダプタAD-16で使用可能ですが、アルカリ単3電池2本で連続駆動時間が7時間確保されているのも嬉しいポイント。

ACアダプタAD-16をサウンドハウスで見る

ウッドベースとの相性も抜群

MS-60B+はウッドベースとも相性が良い機材です。エレキベースほどエフェクターを使用する頻度が少ないと思いますが、搭載されているプリアンプ、コンプレッサー、イコライザー、ZOOM NOISE REDUCTIONは本当に優秀です。

MS-60B+概要

  • アンプ・エフェクトモデルの総数:97
  • 同時使用かのうエフェクト数:6
  • パッチメモリ:100
  • サンプリング周波数:88.2 kHz
  • 信号処理:32-bit
  • 入力:標準フォーンジャック
  • 出力:2 × 標準フォーンジャック(L / R)
  • 電源: ACアダプタ(別売り/AD-16) DC9V / センターマイナス / 500mA
  • 電池:単3電池 × 2  連続駆動時間:7時間(アルカリ電池使用時)
  • USB:Busパワー
  • 寸法:重量:133(D) x 79(W) x 61(H) mm 、400g (電池含む)
  • USB:Handy Guitar Labとの接続およびファームウェア・アップデート用USB Type-Cポート

まとめ

MS-60B+はエフェクター初心者から上級者の方まで幅広い用途で活躍してくれるベース専用マルチストンプです。これだけの機能が揃っていて14,900円は破格と言えるでしょう。すべてのベーシストにお勧めできる機材です。

この記事が少しでも皆さん参考になれば嬉しいです。

ZOOM MS-60B+サウンドハウスで購入する

ZOOM MS-60B+ アダプターセットをサウンドハウスで見る

その他のお勧めマルチプロセッサー

ZOOM MS-60B+以外でお勧めのマルチプロセッサーは以下の記事でご紹介しておりますので是非ご一読ください。

ZOOM B6 ベース マルチプロセッサー(マルチエフェクター)
ベースマルチエフェクターZOOM B6をを実際に使用しているプロベーシストの立場からレビューいたします。
ベースで使用可能なマルチプロセッサー(マルチエフェクター)
ベースに対応している10万円以下のマルチプロセッサーをご紹介します。興味がある方や、これから購入を検討されている方の参考になる内容となっています。
ベースで使用可能なマルチプロセッサー(マルチエフェクター)Part2
ベースに対応している10万円以上のマルチプロセッサー(マルチエフェクター)をご紹介します。ご興味がある方や、これから購入を検討されている方の参考になる内容となっています。
タイトルとURLをコピーしました