ジャズベース講座・理論編・Part5・コード

ジャズベース講座理論編
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ジャズベース講座・理論編・Part5ではコードについて解説します。

ジャズベーシストを志すプレーヤーにとって避けては通れないのがコードに対する深い知識です。ベースラインはもちろんですが、アドリブソロにもコードトーンを多用して演奏しますのでこの講座でしっかりマスターしていきましょう!!

ヘ音記号を用いて解説をしますが、ダウンロード可能な資料はト音記号も用意しておりますので、ベーシストだけでなく全ての楽器に対応した内容になっています。

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コードを理解する前に

コードの解説をする前にPart2の音程を理解出来ているかご確認ください。

ジャズベース講座・理論編・Part2・音程(度数)
音楽理論を理解するための基礎となる音程・度数を例題を挙げて詳しく解説しています。ベーシストはもちろん、他の楽器奏者にも分かりやすいい内容となっています。後半ではダウンロード可能な練習問題もありますので是非ご活用ください。

音程(度数)をマスター出来ていないとコードを理解する事は難しいので必ずチェックしてください。

コードとは

コードは3音以上の音が重なって構成されている状態を意味します。2音でもコードと定義する場合がありますが、基本的にコードは3音以上と認識してください。

コードの種類

コードの種類として以下が挙げられます。

  1. 3音の音が重なって構成されている3和音(英語でTriad/トライアドと呼びます)
  2. 4音の音が重なって構成されている4和音
  3. 4和音にテンションノートが加わった和音

1・2番が最も使用頻度が高く、コードの基本構成となります。

コードの理解と覚え方

今後出てくるコードは全て度数(Root、3度、5度、7度)で暗記してください。楽器のポジションやフィンガリンでコードを覚える事も重要ですがそれだけでは音楽的な演奏は出来ません。自由自在にコードを弾きこなす為には度数で理解する事が必要不可欠です。

一番良くない覚え方がド・ミ・ソで覚える事です。CMajor7であればド・ミ・ソ・シを弾けば成立しますが、GMajor7でソ・シ・レ・ファと認識すると別のコードになります。ファに♯を付けなければGMajor7として成立しないのです。

Rootやコードの種類が変われば臨時記号が必ず付きますので、ドレミでコードを理解しようとすると♯や♭を付け忘れる可能性が高くなります。以上の事からコードは必ず度数で覚えてください。

それでは3和音(トライアド)の種類から解説していきます。

3和音(Triad/トライアド)

基本的なトライアドは以下の4種類があります。

  1. メジャー・トライアド
  2. マイナー・トライアド
  3. オーギュメント・トライアド
  4. ディミニッシュ・トライアド

上記4種類のトライアドよりは頻度は落ちますが、現代のジャズで多用されている以下2種類のトライアドも存在します。

  1. サスフォー・トライアド
  2. サスツー・トライアド

次に各トライアドの構成度数を順番に見ていきましょう。

コード一覧表はページ下部にありますのでそちらを見ながらご覧ください。(ダウンロード可能です)

ジャズベース講座・理論編・Part5・コード
ジャズベース講座・理論編・Part5ではコードの基本である3和音(トライアド)と4和音を解説しています。コード一覧表もダウンロード可能ですので、是非ご活用ください。

Major Triad(メジャー・トライアド)

構成度数:Root、長3度、完全5度

Minor Triad(マイナー・トライアド)

構成度数:Root、短3度、完全5度

Augmented Triad(オーギュメント・トライアド)

構成度数:Root、長3度、増5度

Diminished Triad(ディミニッシュ・トライアド)

構成度数:Root、短3度、減5度

SUS4 Triad(サスフォー・トライアド)

構成度数:Root、完全4度、完全5度

SUS2 Triad(サスツー・トライアド)

構成度数:Root、長2度、完全5度

4和音

4和音はトライアドに1音追加されたコードです。沢山の種類がありますが基本となる4和音は以下の3種類になります。

Major 7th(メジャーセブンス)

構成度数:Root、長3度、完全5度、長7度 (メジャートライアド+長7度)

Minor 7th(マイナーセブンス)

構成度数:Root、短3度、完全5度、短7度 (マイナートライアド+短7度)

Dominant 7th(ドミナントセブンス)

構成度数:Root、長3度、完全5度、短7度 (メジャートライアド+短7度)

ドミナントセブンスコードは『セブンスコード』や『ドミナントコード』といった呼び方もあります。

上記3種類の4和音コードが最も使用頻度が高いです。4和音はトライアドに7度が足されたコードと理解することをお勧めします。

他の4和音コードも見ていきましょう。

Minor 7th♭5(マイナーセブンス・フラットファイブ)

構成度数:Root、短3度、減5度、短7度 (ディミニッシュトライアド+短7度)

このコードはHalf Diminished(ハーフディミニッシュ)という名もあります。どちらの名前も同じ頻度で使用されますので覚えておきましょう。

Minor Major 7th(マイナーメジャーセブンス)

構成度数:Root、短3度、完全5度、長7度(マイナートライアド+長7度)

Diminished 7th(ディミニッシュセブンス)

構成度数:Root、短3度、減5度、減7度 (ディミニッシュトライアド+減7度)

Augmented Major 7th(オーギュメント・メジャーセブンス)

構成度数:Root、長3度、増5度、長7度(オーギュメントトライアド+長7度)

Augmented 7th(オーギュメント・セブンス)

構成度数:Root、長3度、増5度、短7度(オーギュメントトライアド+短7度)

Major 6th(メジャーシックス)

構成度数:Root、長3度、完全5度、長6度 (メジャートライアド+長6度)

Minor 6th(マイナーシックス)

構成度数:Root、短3度、完全5度、長6度 (マイナートライアド+長6度)

Dominant 7th SUS4(ドミナントセブンス・サスフォー)

構成度数:Root、完全4度、完全5度、短7度 (サスフォートライアド+短7度)

コード一覧表

コード一覧表です。RootはC音で統一してあります。ヘ音記号とト音記号の譜面がダウンロード可能です。

 

コード一覧表(ヘ音記号)

コード一覧表(ト音記号)

まとめ

ジャズベース講座・理論編・Part5ではコードについて解説しました。今回の内容をまとめると、

  1. コードの基本形は3和音(トライアド)と4和音がある
  2. コードの構成度数はトライアドがRoot・3度・5度、4和音ならRoot・3度・5度・7度が基本
  3. SUS4(Root・4度・5度)、SUS2(Root・2度・5度)、6th(Root・3度・5度・6度)コードになると構成度数が変わるので注意する。

ジャズを演奏する上でコードは最も重要な部分になります。ベースラインの組み立ては当然ですが、ソロでもコードトーンを多用してアドリブをします。まずは課題曲などのコードをインテンポで間違えずに弾けるように練習してみてください。

次回Part6ではコードテンションについて解説します。

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