エレキベース用のエフェクターは多数販売されていてどれを購入すれば良いか分からない問題があります。
ウッドベースの場合はエレキベースほどエフェクターは必要ありませんが(使用するとしてもプリアンプぐらいでしょうか)、多彩な音作りをする場合にウッドベースと相性が良いエフェクターの数が少ないのが現状です。
この記事ではプリアンプはもちろん、119種類のエフェクターが内蔵されたベース用マルチエフェクターZOOM B6をご紹介します。ZOOM B6は20年以上プロジャズベーシストとして活動中の私が実際に使用している機材です。リアルなレビューとして参考にしていただけたら嬉しいです。
マルチエフェクターとは
ベース(ギター)の音に効果を加える機材がエフェクターですが、コンパクトエフェクターは基本的に一つの効果しか加えられません。例えばオーバードライブであれば基本的に歪みの効果以外は加えることはできません。しかしマルチエフェクターであれば何種類ものエフェクターが内蔵されているので一台で色んな音色の効果を加えられます。最近のマルチエフェクターはエフェクターの機能だけでなく、色んな用途にも使用できるのでマルチプロセッサーとも呼ばれます。
ベースに対応している10万円以下のお勧めマルチプロセッサーは以下でもご紹介しています。
マルチエフェクターのメリットとデメリット
一台で沢山のエフェクターが内蔵されているのなら絶対マルチエフェクターの方がお得だ!と思ってしまいますが実はデメリットもあります。メリットとデメリットを挙げてみます。
メリット
- 一台で沢山のエフェクターが内蔵されている
- コンパクトエフェクターに比べてコスパが良い
- 複数のエフェクターを持ち運ぶ必要がない
- 複数のケーブルを使用する必要がなく配線がシンプル
デメリット
- 音質がアナログ音質のコンパクトエフェクターと比べてデジタル音質の傾向がある(近年のマルチエフェクターの音質は飛躍的に良くなっているので個人的には差がないと感じます)
- 少ない数のエフェクターしか使用しない場合はコスパが高くなる。
メリットとデメリットは人により感じ方が違うと思いますがリストアップしてみるとマルチエフェクターの方がメリットの方が多いと感じます。
ZOOM B6 お勧めポイント
多数存在するマルチエフェクターの中から私がZOOM B6を購入したポイントを挙げてみます。
ベース専用マルチプロセッサー
ZOOM B6はベース専用マルチプロセッサーです。近年の傾向としてギターとベースの両方に対応したマルチプロセッサーが発売されています。この様なプロセッサーはギター使用に重点を置いた機材が多いので内蔵されているベース専用のエフェクター数は少ないです。もちろんベースでも全く問題なく使用可能ですがベース専用のマルチプロセッサーがあるのは非常に有り難いですね。
2系統のインプット
フットスイッチで瞬時に切り替えられる2系統のインプットが搭載されているので、ライブ中でもウッドベースとエレキベースも持ち替えが可能です。どちらのインプットにも1MΩと10MΩのインピーダンス切り替えスイッチが用意されており、ウッドベースは10MΩで、エレキベースは1MΩに設定することでそれぞれの楽器がより素直に出力されます。
4種類のDI機能
真空管タイプとソリッドステートタイプのDI特性を再現したDIセクションを搭載しており、4種類から選択できます。個人的にはエレキベースにはTUBE1・2をウッドベースにはSOLID STATE1・2を使用するのがお勧めです。
- TUBE-1 豊富な倍音と太い低域が特長の真空管DI特性を再現。
- TUBE-2 明瞭なアタックとタイトな低域が特長の真空管DI特性を再現。
- SOLID STATE-1 適度なコンプレッションとシャープな音色が特長のソリッドステートDI特性を再現。
- SOLID STATE-2 歪みの少ないクリアな音色が特長のソリッドステートDI特性を再現。
多彩な内蔵エフェクト
119種類の内蔵エフェクトを最大6個まで、スマホ感覚のタッチ操作で自在に組み合わせることができます。機械が苦手な方でも直感的に操作できる使用になっているので安心です。ウッドベースに一番必要なプリアンプとベースアンプが非常に優秀なのも嬉しいですね。
100種類のパッチメモリー
ZOOM B6はパッチメモリーという119種類のエフェクターを色んな組み合わせで作成したプリセットが存在します。プリセットの切り替えも一瞬で可能ですのでライブやレコーディングで即戦力になります。自身でエフェクターを組んで多彩な音色作りはもちろん可能ですが、デフォルトのプリセットもそのまま使用できるようになっており初心者でも安心です。
ウッドベースとの相性が抜群
ウッドベースと相性が良いエフェクターは数少ないのが現状ですが、ZOOM B6はウッドベースに特化したインプット、DI、プリアンプ、アンプがあるので生音をそのまま増幅してくれます。もちろんエレキベースとの相性も抜群!
オーディオインターフェースとして使用可能
パソコン(Mac、Windows)、iPad、iPhoneと接続してオーディオインターフェースとして使用可能です。ZOOM B6の素晴らしい音色でレコーディングが可能!
お気に入りの外部エフェクトを接続できるセンド/リターン端子が付属
どうしても使用したい別のエフェクターがあるときはZOOM B6に接続して使用可能です。
ルーパー機能と68種類のリズムパターン機能
最長ステレオ45秒(モノラル90秒)のフレーズを録音できるルーパー機能と68種類のリズムパターン機能が内蔵。個人練習でも幅広い用途で使用できます。
SDカードスロットが搭載されているのでルーパー録音時間の拡張•保存が可能です。
クリアな音質
低域レスポンスに優れた新開発のアナログ入力回路と、通常の倍の88.2kHzサンプリングの高解像度デジタル処理よって伸びやかな高音域を実現しています。これによりマルチエフェクター特有のデジタル臭さが無く、原音のキャラクターを活かした暖かみのあるサウンドを実現してくれます。
他製品のマルチプロセッサーのサンプリング周波数は48khzが多いですが、約2倍の周波数を持つZOOM B6の存在価値は大きいですね。
音楽プレイヤーなどの接続に便利なステレオAUXインプット端子
AUXインプットにスマホを接続してスマホ内部の音源を鳴らしながら練習が可能です。
コスパ最強
これだけの高機能で5,2000円は破格と思います。(サウンドハウス価格)
ZOOM B6の注意点
並列で組むことが出来ない
並列でエフェクターを組み合わせることはできないので、複雑に組みたい方やエフェクター上級者には物足りない部分があるかもしれません。
容量に制限がある
6 個のエフェクトを自由に組み合わせることができますが、処理状況が100% を超えないえないようアンプまたはエフェクトタイプを選ぶ必要があります。全てのエフェクターはそれぞれ容量を持っており、数字のパーセンテージで表されています。この数字が100を超えないように組み合わせる必要があります。4〜5個で100%近くになる場合もありますが、個人的には十分だと感じています。
ペダルが付属していない
エクスプレッションペダルがあればワウやボリュームペダルとしての用途が広がったと思います。ただし専用のペダルが安価で販売されていてセンド/リターン差し接続にすれば問題は解決しますので大きな問題ではありません。
まとめ
いかがだったでしょうか?ZOOM B6について思うことを素直に書いてみました。実際に私がライブや普段の練習に使用していますのでリアルな感想がお届けできたのでは?と思います。
エフェクター初心者から上級者の方まで幅広い用途で活躍してくれるベース専用マルチプロセッサーです!お気に入りの機材です!!