ウッドベース・コントラバスをこれから始めてみようと検討されている方はどのような楽器を購入すれば良いか分からない事が多いと思います。注意すべき点をまとめてみましたので参考になさってください。
初心者の為のエレキベース購入ガイドは以下の記事をご参考ください。
最初に
ウッドベースを購入する前に楽器の基礎知識を知っておくと判断材料になりますのでこちらの記事も合わせて読んでみてください。
ウッド or サイレント
先ず第一に考慮すべき点は購入する楽器がウッドベースかYAMAHAサイレントベース等を代表するエレクトリックアップライトにするかの二択になります。当然の事ですが、楽器の上達には日々の練習が欠かせません。
ライブで使用する前提で楽器を選ぶことも大事ですが、ウッドとサイレントのどちらの楽器で普段の練習が可能なのかを考える必要があります。
どちらも素晴らしい楽器ですが、生音の音量が全然違うので注意する必要があります。
ウッドベースは生音でかなりの音量がありますが、サイレントベースの生音は小さく、余程でない限りご近所迷惑になる音量は出ません。大きい音が出せない環境の場合はサイレントベース一択になります。
それではそれぞれの特徴を見ていきましょう。
ウッドベース
サイズ
ウッドベースには様々なサイズが存在します。一般的な標準サイズは3/4サイズで弦長が105cm前後の楽器です。4/4のフルサイズは楽器が大きい分音量は出ますが、かなり扱いにくいので初心者の方にはお勧めしません。
3/4サイズでも稀にボディーが大きい楽器がありますので注意が必要です。肩が張っている楽器はハイポジションの演奏が困難になるので避けたほうが無難です。体が小さい方は弦長が100cm程の楽器も探せばありますので無理に3/4を購入する必要はないと思います。弦長と楽器本体のバランスを考慮して総合的に判断されるといいと思います。
初めて楽器を購入される方は基準が分からないと思いますので、習っている先生や経験者と一緒に選ばれることを強くお勧めします。
価格
ウッドベースのエントリーモデルの相場は20~40万円前後が相場です。ネットで販売されて
いる15万円以下の楽器は使い物になりませんのでお勧めしません。日本のメーカーOrienteのエントリーモデルであれば新品で20万円台で、30~40万円クラスですとOrienteかGligaというメーカーの楽器が入手可能です。また私がお世話になっているAlelier Tetsu Suzukiさんでもエントリークラスのモデルが購入可能です。
All単板楽器の方が一般的には良いとされていますが、エントリーモデルで20万円台ですとAll単板楽器は入手困難です。表板だけが単板で他は合板という楽器がほとんどです。以前私は表板以外は合板の楽器をセカンドベースとして使用していたことがありますが、これから楽器を始める方には十分なクオリティーと感じました。
ご予算に応じてどちらを選択されても良いと思いますが最初の1台目に高価な楽器の購入はお勧めしません。理由はどういう楽器が自身に合っていて好みの音色なのかが判断出来ないからです。購入した高価な楽器が自身の求めていた物であれば良いですが、そうでなかった場合は大変です。十分に経験を積み、楽器の善し悪しを判断できるようになってからワンランク上の楽器の購入を検討されてください。
エレクトリック・アップライトベース
ウッドベースを鳴らせる環境がない場合はエレクトリック・アップライトベースを入手する以外方法はありません。お勧めはYAMAHA サイレントベースSLB300をお勧めします。こちらの楽器であればウッドベースに限りなく近い感覚で演奏が可能です。楽器としての性能も高いのでライブで使用することも可能です。ただしウッドベースのボディー下部がカットされたデザインなので楽器の安定性には欠けます。
サイレントベースより値段は高くなりますがイタリアのメーカー、Alter Egoもお勧めします。いくつかのラインアップがありますので予算に合った物を選ばれるといいと思います。
他のメーカーからもエレクトリック・アップライトベースは販売されていますが、ウッドベースと同じ感覚で弾くことは難しいです。将来的にウッドベースを弾く可能性がある場合はYAMAHAとAlter Ego以外のメーカーの購入はお勧めできません。
サイズ
ウッドベースの3/4サイズで作られている楽器がほとんで弦長は104cmが主流です。先程も述べたように、ウッドベースに限りなく近い弾き心地で設計されていますが、ボディーの厚みが多少薄く感じられます。
価格
2023年9月時点で売値の平均価格がYAMAHA SLB300で32万円弱、Alter Egoが45万円〜となっています。
まとめ
楽器の購入の際は沢山の事を考慮しなければなりませんが(主に予算と練習場所)、最終的にはご自身が判断をしてこれだ!!と思う楽器を入手されることを望みます。
この記事がご購入の参考になれば嬉しいです。